臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「仕事が忙しいからじゃないの?」

「だったら、いいんだけど…すぐに会えない距離が辛い。浮気しているのかも…」

「そんなことないと思うよ」


麻由子は莉奈の彼氏には何度も会ったことがある。仲の良い2人がいつも羨ましかった。それにいつも愛しそうに莉奈を見ていて、浮気なんてする人には見えなかった。


「でもね、もう3ヶ月も会ってないんだよ。会いたいよ」


莉奈はさらに落ち込む。食べ始めた海老も少ししかかじっていない。

麻由子は親友を励ます言葉を考えた。もうすぐ12月…


「もうすぐ12月になるから、ほら、クリスマスとか年末年始にはこっちに帰って来るんじゃないの?」


麻由子は必死に莉奈に明るい話題を提供しようとする。親友の落ち込む姿は見ているほうも辛くなってくる。
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