臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
振られてもいい
爽やかイケメンというあだ名が付いてしまうほどの爽やかでかっこいい男、航平は営業回りから戻ってきて、思わず溜め息を零す。
振られた相手…白石雪菜と雪菜が選んだ男である笹木竜哉(ささきたつや)が廊下を寄り添って歩いていたからだ。
(何の嫌がらせだよ…。目障りなんだけど)
ただ歩いているだけなのだから、別に嫌がらせでもなんでもない。二人もそんなつもりで歩いてはいない。
そんなこと、航平も分かってはいるけど、面白くないのだ。二人が一緒にいる姿なんて見たくない。仲良くしているところなんて、もっと見たくない。
だったら、知らん顔をすればいいものを…
航平は、風で乱れた少々クセのある前髪を右手で直して、二人に近付いた。
「雪菜ちゃん、久しぶりだね!」
空いている雪菜の左側に並び、肩をポンと叩いた。
振られた相手…白石雪菜と雪菜が選んだ男である笹木竜哉(ささきたつや)が廊下を寄り添って歩いていたからだ。
(何の嫌がらせだよ…。目障りなんだけど)
ただ歩いているだけなのだから、別に嫌がらせでもなんでもない。二人もそんなつもりで歩いてはいない。
そんなこと、航平も分かってはいるけど、面白くないのだ。二人が一緒にいる姿なんて見たくない。仲良くしているところなんて、もっと見たくない。
だったら、知らん顔をすればいいものを…
航平は、風で乱れた少々クセのある前髪を右手で直して、二人に近付いた。
「雪菜ちゃん、久しぶりだね!」
空いている雪菜の左側に並び、肩をポンと叩いた。