臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
麻由子のオフィススタイルは、紺色やベージュ色のおとなしめのスーツがほとんどである。
でも、今日は航平とのデートという設定だから、何度も何度も鏡の前でチェックして選んだクリーム色のフワッとしたワンピースに黒いカーディガンを羽織った。
その上から白いハーフコートを着て、マフラーを巻いているので、今はワンピースの裾が少し見えるくらいになっている。
それでも、いつもと違う服装に佐久間は目ざとく気付いた。佐久間は佐久間で、麻由子に本気なのである。だから、必死になってここまで来た。
航平がその場に到着したのは、約束の5分前で、それまで佐久間と麻由子は押し問答を繰り返していた。
「いいじゃないかよ、何でダメなんだよ」
「だって、私は…」
「麻由子ちゃん、お待たせ」
爽やかに登場した航平は麻由子に寄り添い、手を握る。
でも、今日は航平とのデートという設定だから、何度も何度も鏡の前でチェックして選んだクリーム色のフワッとしたワンピースに黒いカーディガンを羽織った。
その上から白いハーフコートを着て、マフラーを巻いているので、今はワンピースの裾が少し見えるくらいになっている。
それでも、いつもと違う服装に佐久間は目ざとく気付いた。佐久間は佐久間で、麻由子に本気なのである。だから、必死になってここまで来た。
航平がその場に到着したのは、約束の5分前で、それまで佐久間と麻由子は押し問答を繰り返していた。
「いいじゃないかよ、何でダメなんだよ」
「だって、私は…」
「麻由子ちゃん、お待たせ」
爽やかに登場した航平は麻由子に寄り添い、手を握る。