臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
航平が受け取ったスマホを素早く美里が取り上げる。

「え、あの」


まさか航平と写真とのツーショットを撮られると思わなかった麻由子は焦った。


「いいから、ほら、もっとそばに寄って。にっこり笑って!はい、チーズ」


またもやぎこちない笑顔の写真が撮れてしまう。

でも、好きな人とのツーショット写真が撮れたことに麻由子は心の中で大喜びしていた。



賑やかなパーティーが繰り広げられる。

パーティーといっても、食べて、飲んで、喋るだけであるが、かなりの盛り上がりを見せていた。


美久以外は二十歳を過ぎた大人なので、みんな酔っているせいもあり、テンションが高い。麻由子もそれなりに飲んではいたが、緊張しているせいもあり、全然酔うことが出来なかった。


「麻由子ちゃん、今日泊まっていきなさいよー」
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