臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「え?去年から?そんなに前から?」


航平はそんなに長く想っていてくれていたなんて思ってもいなかった。

いつから想っていてくれたのだろうか。


「はい。入社したばかり頃、私が転んだ時に…」


麻由子は初めて航平に会った時のことを話す。その時の航平の優しさに惚れたのだと。


「あの時からずっと好きなんです」


一度「好き」と言ってしまうと何度でも言えてしまうから不思議だ。


麻由子のずっと抑えていた恋心が溢れ出す。何度でも伝えたい。どれだけ好きなのか分かってもらいたい。

本当に大好きだから。


「今日もずっと一緒にいてもらって、ずっとドキドキしていました。大好きです」


真っ直ぐ航平を見て、正直な思いを伝える。

航平は立ち上がって、向かい側に座る麻由子の方に移動した。


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