臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
バスルームからシャワーの音が聞こえて、麻由子はハッとする。


(どうしよう!どうしよう!わー)


またしても部屋の中をあっちへこっちへとうろうろと歩く。


落ち着きがない。

落ち着いていられる状況ではない。


航平が出てくる前に何とかしないと…。

何を?
何をしたら、いいの?


麻由子はベッドルームを開ける。


麻由子の部屋はリビングが広めなので、ベッドルームは狭い。

ベッドとドレッサーしかない。


こんな狭い部屋では、失礼じゃないかな?

こたつをどかして、布団を敷いたほうが広いかな?

いや、そんな準備していたら大胆だと思われてしまう!

どうしよう!


心は乱れる一方だ。
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