臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
落ち着かせようとベッドに腰掛けて、「んー、んー」唸る。

唸ったって、部屋は広くならないし、良い案は出てこない。


麻由子は頭を抱える。


「どうしたの?お腹でも痛いの?」


いつの間にか、風呂上がりの航平が目の前に立っていた。麻由子は聞こえた声にびっくりして、顔を上げる。


「え?あ、いえ…大丈夫です。すいません…あ!」

「あはは、またお仕置きだね」


麻由子は動揺すると「すいません」が出てしまうようだ。


航平は麻由子の横に座り肩を抱いて、軽くキスをした。


「もしかして、キスしたくてワザと謝っている?」

「そ、そんなことないです」

「クスッ。冗談だよ」


麻由子は顔を赤くして、「私も入ってきます」とバスルームの方へ歩いて行った。
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