臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
その想像はキラキラ輝く日々である。

大好きな人の笑顔を間近で見れて、自分も笑顔になる。二人でどこかに出掛けて、たくさんの思い出を作る。

願いが叶えば、楽しい未来が次々と見えてくるであろう。

なれるものなら、なりたい…好きな人の彼女に。


でも、天気の話をするだけでは、程遠い。千尋のいうことを段々理解してきた。このままではダメなんだ。もっと頑張らないといけない。


「千尋…」

「ん?」

「あたし…もう少し話せるようにしてみる」

「フッ、頑張りなさいよ」


千尋は胸に手を当てて、頑張ろうと心に決める麻由子を優しく応援した。

決心をしたその日の夜、ベッドに寝転んだ麻由子は1人悩んだ。
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