臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「あ、藤野さん、おはよう」
ドアを近くを通りかかった先輩の男性社員が麻由子に気付いて、いつもと同じように声を掛けてきた。
他の社員も「おはよう」と普通に挨拶して来た。
もしかして…遅刻していないの?
腕時計と壁時計で再度、時間を確認してみる。何度見ても…完全なる遅刻という時間で、その事実は変わりようがなかった。
ただ、周りの変わらない態度に麻由子は勘違いしてしまいそうになる。それにしてもみんななぜ、普通なのだろうか。
何で怒らないの?
「藤野さん、足は大丈夫?」
真ん中にデスクを置く総務課長である宇野課長が心配そうに麻由子の足を見た。美里の手当は少し大袈裟になっている。絆創膏で済むはずなのに、ガーゼをして、さらにネットを被せた。
(なんで、知っているの?)
麻由子はキョトンして、「はい」とだけ返事をした。
ドアを近くを通りかかった先輩の男性社員が麻由子に気付いて、いつもと同じように声を掛けてきた。
他の社員も「おはよう」と普通に挨拶して来た。
もしかして…遅刻していないの?
腕時計と壁時計で再度、時間を確認してみる。何度見ても…完全なる遅刻という時間で、その事実は変わりようがなかった。
ただ、周りの変わらない態度に麻由子は勘違いしてしまいそうになる。それにしてもみんななぜ、普通なのだろうか。
何で怒らないの?
「藤野さん、足は大丈夫?」
真ん中にデスクを置く総務課長である宇野課長が心配そうに麻由子の足を見た。美里の手当は少し大袈裟になっている。絆創膏で済むはずなのに、ガーゼをして、さらにネットを被せた。
(なんで、知っているの?)
麻由子はキョトンして、「はい」とだけ返事をした。