烈々たる視線
「ずっと、触れたかった」
囁くようにそう言った直くんはそのまま私の首筋に顔を埋めて口付ける。
「や、めてっ!愁が来ちゃう」
胸の前辺りに回された腕を必死に解こうとするけれど男の力には敵うわけがなくて。
「兄貴なら仕事の電話がかかってきて二階にいったけど」
「!」
いつも直くんの烈々とした視線を感じていた。
苦手というよりきっと怖かったんだ。あの瞳を見る度にいつかこうなるんじゃないかと感じていたから。
だけど背中から響いてくる速い鼓動と私のそれが同じリズムなのはどうしてなんだろう。
もしかして私も、心のどこかでこうなることを望んでいたのかもしれない。
fin.
囁くようにそう言った直くんはそのまま私の首筋に顔を埋めて口付ける。
「や、めてっ!愁が来ちゃう」
胸の前辺りに回された腕を必死に解こうとするけれど男の力には敵うわけがなくて。
「兄貴なら仕事の電話がかかってきて二階にいったけど」
「!」
いつも直くんの烈々とした視線を感じていた。
苦手というよりきっと怖かったんだ。あの瞳を見る度にいつかこうなるんじゃないかと感じていたから。
だけど背中から響いてくる速い鼓動と私のそれが同じリズムなのはどうしてなんだろう。
もしかして私も、心のどこかでこうなることを望んでいたのかもしれない。
fin.