烈々たる視線
「ずっと、触れたかった」


囁くようにそう言った直くんはそのまま私の首筋に顔を埋めて口付ける。


「や、めてっ!愁が来ちゃう」


胸の前辺りに回された腕を必死に解こうとするけれど男の力には敵うわけがなくて。


「兄貴なら仕事の電話がかかってきて二階にいったけど」

「!」


いつも直くんの烈々とした視線を感じていた。

苦手というよりきっと怖かったんだ。あの瞳を見る度にいつかこうなるんじゃないかと感じていたから。

だけど背中から響いてくる速い鼓動と私のそれが同じリズムなのはどうしてなんだろう。

もしかして私も、心のどこかでこうなることを望んでいたのかもしれない。



fin.
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

恋の魔法と甘い罠~おまけSS

総文字数/111,299

恋愛(純愛)379ページ

表紙を見る
セフレ契約

総文字数/92,269

恋愛(その他)281ページ

表紙を見る
ファン限定BOOK~軌跡

総文字数/133,956

恋愛(純愛)415ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop