恋獄 ~ 囚われの花 ~【完】
2.執事とよもぎ?
その日の夜。
花澄は自室で、週末に迫った模試の勉強をしていた。
英語の問題集を開き、一問ずつ解いていく。
「……」
花澄はページの半分ほど問題を説いたところで、はぁと息をついた。
……どうも集中できない。
花澄は高校入試の時の、環のスパルタ指導を思い出した。
さすがの環も、今週は模試に向けて勉強しているはずだ。
環の傍で勉強した方が捗るかもしれない。
時計を見ると、21:00。
……追い返されるかもしれないが、ダメモトだ。
花澄は問題集を抱え、部屋を出た。