恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~
週末の土曜。
花澄は少し緊張した面持ちで月杜家の門をくぐった。
前と同じ応接室に通され、メイドがお茶とお菓子を運んでくる。
やがて数分後、小百合と賢吾が姿を現した。
挨拶し二人が向かいに座った後、花澄は息を整え、口を開いた。
「……あの、この間のお話ですが。私で良ければ、お受けしたいと思います」
と、花澄が言うと。
小百合は相好を崩し、嬉しそうに微笑った。
「本当、花澄ちゃん!? ……あぁ、嬉しいわ。よく決心してくれたわね」
小百合は心底嬉しそうににこにこと笑っている。
花澄も少し笑い、小百合を見た。
そしてそのまま隣の賢吾に視線を流したが……。