恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~



言葉と共に、衣擦れの音がする。

膝裏に手が差し入れられ、大きく開かれる。

花澄は入り口に触れたものの感触に、はっと息を飲んだ。


「……力を、抜いて?」


濡れた声と共に、熱の塊が花澄の体内へと入ってくる。

7年間誰も入ったことのない部分を、かすかな痛みと共に無理やりこじ開けられていく。

花澄はその感覚に、息を飲んだ。

胸にこみ上げる予感……。

先ほど雪也の指で感じた、あの忘我の快楽に通じる、その予感……。


全身の細胞が、ゾクッと震える。

ただ入れられただけなのに、体の奥が戦慄く。

これで雪也が動いたら……自分は……


と思った、その瞬間。


「────っっ!」

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