恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~
「もっ、もうだめ……ぁあっ……」
「……っ、そんなに締め付けたら……っ」
「あっ、……あっ、あっ、ぁあ────っ!」
叫びとともに、熱いものが体の中から溢れ出す。
同時に体の中で、雪也の熱が弾ける。
その感覚に花澄は再び登りつめた。
雪也の全てが自分にとっては快感の源となる。
その熱い吐息も、普段の穏やかさからは想像もつかない、熱に狂ったような眼差しも……
全てが花澄を快楽の淵へと引き込んでいく。
朦朧とした頭で胸を大きく上下させる花澄を、雪也は切なげに見つめる。
「……っ、君は、どうして……っ」
心の底から押し出すような、悲痛な声。
その声に花澄の心もきゅっと締め付けられる。
花澄は目を瞬かせ、雪也を見上げた。
「……雪、くん……?」
「俺の前でこんな姿を見せるのに! ……君はどうして、兄貴を選んだ!? どうして俺ではなくて、兄貴を……っ」
切なさが迸るような叫びに、花澄は息を飲んだ。
雪也は花澄の背に両手を回し、息も止まらんばかりに抱きしめる。