恋獄 ~ 白き背徳の鎖 ~
賢吾は腕を組み、何やら呟くように言う。
首を傾げる花澄に、賢吾はにこりと笑った。
「……あぁ、ごめん。こっちのハナシ」
「……?」
「さて、せっかくうちのブースに来てくれたことだし。うちの商品について説明するよ? この透析用フィルターはね……」
賢吾は花澄と宮澤を展示スペースの方へと案内し、説明を始める。
……先ほどの賢吾の言葉が少し気になるが……。
花澄は賢吾に次々と渡されるパンフを確認しながら、賢吾の説明に耳を傾けた。