身勝手な衝動。
身勝手な衝動。
「ん。ん…」
あれ、あたし、いつの間にか寝ちゃっていたんだ…。
ふと目が覚めると、見慣れた部屋に座り慣れたソファー、両隣には彼の智と友だちの大介が静かに寝息を立てていた。
今日は智とケンカをして、大介がその仲裁に入ってくれて。
で、映画でも観ながら飲んで忘れようということで、大介の部屋にお邪魔させてもらっている。
2人とは大学のサークルで出会ったのだけれど、特に智と馬が合ったあたしは、大介の「智はいい奴だよ」という後押しもあってすぐにつき合うことになった。
けれど、いざつき合ってみると、智はあたしより男友達優先。
今日は2人でのんびり過ごしたいと思っていた休日も、智の誕生日に一生懸命作った料理も、電話1本でそっちを優先してしまう。
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