身勝手な衝動。
そんなとき、いつも愚痴を聞いてくれたのが大介だった。
大介がいることで何度も別れを避けられてきたし、ケンカをすれば仲を取り持ってもくれ、こうして今日も骨を折ってくれている。
でも最近、よく思う。
このまま智とつき合っていてもいいのかな、って…。
暖房が切れて、少し肌寒い部屋。
あたしは腕をさすりながら寝室のクローゼットから毛布を出して、智と大介、2人にかけた。
すると。
「…あー、ごめん。久しぶりに飲んだから酔いが回った」
「うん、大丈夫」
大介が目を覚ました。
大介の部屋には毛布が2枚しかないので、自然、あたしは智にかけた毛布に潜り込むことになる。
けれど、そのときのあたしは…。
「お前は誰の彼女だよ」