俺が教えてやるよ。


「…っい、じわる…」


「ほめ言葉どうも。」



ほめてないわ!


ぐっと上を見ると綺麗な顔が近くにある



言わなきゃ絶対離してくれない


あたしは確信したから口を開いた



「……と、」


「聞こえない」


「ら、藍斗…っ」


「よくできました」


それだけ言うと素直に解放してくれた王子


き、緊張したぁぁ


ってはっ!



「これが条件だったんだ?」


「違うよ?」


「え…っ!?」


「条件は、テストで平均点以上の点数を取ること」


「え」


「じゃなきゃ俺が教える意味がない」



………まじですか


平均点なんてめったに取れない


そんなの名前呼ぶことより不可能だ




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