俺が教えてやるよ。
■15歳VS18歳
「ねぇ、藍斗くん」
「なに?」
「あたし達って付き合ってるの?」
学校への通学路
隣を歩く王子に尋ねた
「まーそうなんじゃねぇの」
「まーって」
「気まぐれかもよ。俺、今まで特定の女作ったことないから」
噂では聞いていた
でもまさか自分が王子の‘特定の女’になるなんて思ってなかったけど
「じゃあ、彼女でいいんだね」
「いいんじゃない」
「なにその曖昧な返事」
「だから、いたことねぇからわかんねぇの!」
あーそうですか
「じゃああたしは藍斗くんの初めての彼女ってわけだ」
嬉しいんだか悲しいんだか
「…そうだな」
はっきり言ってまだわからない
藍斗くんが好きなのかどうか
でももう、前みたいに嫌いじゃない
いいとこもたくさん知ってるから