俺が教えてやるよ。



「なんか寂しいって言ってた」


「なんでお兄ちゃんに言うのよっ!」


「母さんは俺のことが好きだからさ」


「だ、だからってぇ」


お兄さんそんなに桃果をいじめないでやってくださいよ


ほらほら桃果が泣く…


―――ぎゅっ


え…?


「もういい。あたしは藍斗くんが一番だからっ!」


抱きしめられた右腕


「……桃果」


やめてくれよ
お兄さんの前で


だけど耐えろ


耐えろ俺―――…



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