俺が教えてやるよ。
「…わたしのだわ。落としちゃったのね」
「追いかけたんですけど、追いつけなくて」
「いいえ。いいの」
綺麗で若い人だと思っていたら、まさか桃果のお母さんだったとはな
運命的だったな
我ながらびっくりだ
「…なんだ。2人は知り合いか?」
「ええ。スーパーマーケットでね。あ、それならこの子は潔白だわ」
「え?」
「だってわたし、この子がスーパーマーケットでオムライスの材料を買うの見てたから」
「……で、でもな…」
「きっと、桃果が押し掛けたんでしょ?」
お母さんが俺を見て微笑んだ