俺が教えてやるよ。
「はいはい。そーゆーことにしときますよ」
「陽、お前なぁ…」
「あっ、香苗ちゃんからメールだ。俺行くね、ばぁーい」
それだけ言うと、陽はそそくさと部屋を出て行った
なんか“香苗”っていう桃果の親友と付き合いだしてから、陽はかなり入れ込んでるらしい
まぁ好きになったんだもんな、仕方ないか
俺だってなんで桃果を好きになったかもよくわからない
人を好きになるって、理由がないんだよな
気づいたら目が離せなくなって、他の誰にも渡したくなくて抱きしめたくなる
そんな気持ちを教えてくれたのも桃果だ
女遊びばかりしてた俺を、変えてくれた