俺が教えてやるよ。




―――コンコンッ



「藍斗くん、いる?入るよ?」




遠慮がちな声が聞こえたと思ったら、桃果が顔を覗かせた




「……桃果」


「教室にいないからどこに行ったのかと思ったら。やっぱりここにいたんだ」




ふにゃっと桃果が俺に笑いかける




それだけで幸せになる俺はどうかしてるのか?




「……こっち来いよ」


「え、うん…?」





戸惑いながら俺の隣にちょこんと腰を下ろす



相変わらず小せぇな



俺は桃果を抱き寄せた






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