フラットとシャープ
後ろも振り返らず、由美子はダッシュでその場を立ち去り、借り暮らしのアパートに向かった。


階段も急いで駆け上がり、二階の部屋に着くと慌てながら鍵を開け、中に入るとまた慌てて鍵を閉めた。


靴を脱いで中に上がり電気をつけると、へなへなとその場に座り込んでしまった。


ゼェゼェと呼吸しながら、先ほどの出来事を思い返す。


「なんでよりによってあんな人に絡まれなくちゃいけないのよ〜...」
< 47 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop