ロボット少年

「いえ。話は大体兄に聞きました。お話します。どうぞ、あがってください。」


狭い玄関を上がるとすぐに、キッチンを通り過ぎる。

四畳くらいの畳部屋に出た。


促されるままに座って、そのうちお茶を出された。


「すみませんね。茶菓子とか、気の利いたものがないんですよ」


はにかんだその顔は、おっちゃんのそれと、似ている気がした。
< 54 / 116 >

この作品をシェア

pagetop