ただ、逢いたい
何度かメールをしたあとに、返って来たメールだった。
彩菜らしく、簡素なものだった。
あたしはこのメールに従い、連絡するのをやめた。
メール通り、全部が終われば連絡が来るだろう。
途中経過を聞いたところで、話しは繋がらないだろうし。
ただ待っているだけは辛かったけど、幸い仕事が忙しくて、あまり考えなくて良かった。
そんな中、社内では黄色い声が飛び交っていた。
その黄色い声の先には、先日中途採用で入った新入社員と、本社からの社員がいた。
なんと、その2人がかっこよくて、みんなが騒いでいたんだ。
確かに、かっこよかった。
それは、認める。
だけど、どんなに周りが騒ごうがあたしには関係ないと思っていた。