ただ、逢いたい
*初めてのこと
人に教えると言うのは初めてだったから、重圧を感じた。
そのため、家に帰っても仕事のことばかりを考えていた。
明日はこれやって、来週までにこれを出す。
あと、これは急ぎのもの。
そんなことばかりが、頭の中を巡っていた。
それと同時に、自分の仕事もこなさないといけない。
教えるからと言って、自分の仕事が減る訳じゃない。
これは、思った以上に大変だった。
残業は当たり前だし、休日出勤も増えた。
だから、彩菜と紗弓とも連絡を取らなかった。
イヤ、取れなかったと言った方が正しい。
こうなる前に一応現状を言っておいたから、2人からも連絡は来なかった。