ただ、逢いたい
☆Love.3
*望まぬ再会
それからは何事もなく、あっという間に時間が経った。
いつの間にか、定時になっていた。
「お疲れ様でしたー」
仕事が終了した人は、随時帰って行く。
もちろん、あたしは帰れるはずもなかった。
帰って行く人を、見送り続けた。
「これ直したけど、今日は残った方がいい?」
そんなあたしの元へ、藤井くんが昼間の書類を修正して持って来た。
新人だけど、藤井くんは残業もしてくれる。
自分が悪いと思っているからか、助かる部分ではある。
「今日は、いいや。
今、一段落ついているんでしょう?」