ただ、逢いたい
藤井くんに挨拶をしてから、あたしはパソコンに向き直った。
そして、キーボードを叩く。
「朝井さんは、何時までやるの?」
そんなあたしに、藤井くんは声をかける。
「んーキリがいいとこまで?
2、3時間ってとこかな」
パソコンの画面から目を離さずに、あたしは答える。
「ふーん……」
そう呟きながら腕を組んで、何かを考え始めた。
あたしはそれを横目で確認しただけで、作業を続ける。
近くにいると少し気になるけど、それどころじゃなかった。
だけど、いつまでいるのかと疑問に思う。