ただ、逢いたい



藤井くんに挨拶をしてから、あたしはパソコンに向き直った。


そして、キーボードを叩く。




「朝井さんは、何時までやるの?」




そんなあたしに、藤井くんは声をかける。




「んーキリがいいとこまで?
2、3時間ってとこかな」




パソコンの画面から目を離さずに、あたしは答える。




「ふーん……」




そう呟きながら腕を組んで、何かを考え始めた。


あたしはそれを横目で確認しただけで、作業を続ける。


近くにいると少し気になるけど、それどころじゃなかった。


だけど、いつまでいるのかと疑問に思う。




< 120 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop