ただ、逢いたい
意外な言葉だった。
幹事をしているぐらいだし、何より見た目は強そうに見える。
「うん、大丈夫よ。
ちょっと休憩するから、ここにいさせてね」
「はい、分かりました」
あたしが座っているところは、1番端だ。
主役の2人からは、1番遠い席だから休憩にはちょうどいい。
それに、今回は黄色い声を出す女がいなくて、あっさりした飲み会だからゆっくりと休憩出来る。
以前、他の部署を含めて飲み会をした時は、男に媚売ってばかりのうるさい会だった。
甘ったるい声が飛び交っていたんだ。