ただ、逢いたい



青山さんは、少し照れたような表情をした。


その表情に、真実味が伺える気がする。




「すいませーん。
そろそろ、お開きにしませんか?
潰れちゃった人もいるんで」




タイミングを見計らったように、別の社員が言った。


沙希さんが寝てしまっているから、もう1人の幹事が周りを見て判断したみたいだ。




「そうだね。
じゃあ、おしまいにしようか」




それに乗る青山さん。


さっさと帰り支度を始めるけど、そういう訳にはいかない。


ちゃんと真実を聞いてからじゃないと帰れない。




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