ただ、逢いたい
「あ、そうでしたね。
分かりました、やっておきます」
「ごめんね。
今度、埋め合わせするから」
顔の前に手を合わせて、謝られた。
「いいですよ、気にしないで下さい。
お気をつけて」
笑顔でそう言って沙希さんを見送ってから、頼まれたものに手をつけた。
「朝井さん、手伝おうか?」
沙希さんとのやり取りを見ていたのだろう。
藤井くんが、気を遣って言ってくれる。
「んー、大丈夫だよ。
今日は、帰りなよ」
量を確認してから、大丈夫だろうと思い、断った。