ただ、逢いたい
そうしたら、少し寂しそうな表情をした。
「分かった。
じゃあ、お疲れ様」
「うん、お疲れ」
だけど、それ以上は何も言わずに帰って行った。
その後ろ姿を見ながら、悪いことしたかなと思った。
けど、すぐに書類に視線を戻し、やり始めた。
あたしはこの時、何で手伝ってもらわなかったのか、後に後悔することとなる。
「んー終わった。
なんとか、これでいいかな」
座ったまま、伸びをした。
定時から2時間、沙希さんに頼まれたものがようやく終わった。