ただ、逢いたい
だから、もう逢わない。
あたしは前に進むために、告白してくれた3人のことを考えよう。
少しずつでも、真剣に向き合っていけば、何か変わるかもしれない。
「でも、勇人がどうしても話したいと思ったら、会社にまで来るんじゃない?」
彩菜が急に、そんなことを言い出した。
「そんなことは、しないと思う。
あの子にバレるのは、良くないし」
そこまでは、して欲しくない。
会社に来られたら、逃げることは出来ない。
もう、何もしなくていい。
忘れて欲しい。
あたしも忘れる。
前に進むから。