ただ、逢いたい
なのに、なぜ気付くのだろう。
好きという想いがあるからだろうか。
それだけで、微々たる変化に、気付けるものだろうか。
そう、沙希さん以外で唯一、藤井くんがあたしの変化に気付いたんだ。
みんなと一緒には、騙されてくれなかった。
それを知ったのは、あるお昼休憩の時だった。
昼食後、藤井くんに呼ばれて話しをした。
「朝井さん、最近何かあった?」
「えっ……?」
その質問には、驚いた。
いつもと変わらないように、自分を作っていたはずなのに。