ただ、逢いたい
そんなことばかり考えてしまって、メールを作成しても送信ボタンが押せなかった。
そして、削除してしまう。
こんなにも怖いものなんだ。
相手の気持ちが分からないと、こんなにも不安が大きいんだ。
そう改めて実感した気がする。
不安に押しつぶされそうで、連絡を取ること自体、やめようかと思った。
やっぱり、邪魔してはいけないんだと思った。
……イヤ、ダメだ。
あたしは、考えを打ち消すように首を振った。
ここであたしが諦めたら、藤井くんの気持ちを台無しにしてしまう。