私は永遠に眠ったまま。
「…姫羅?」

勝手に動く口が目の前の女を振り向かせた。
今にも吸い込まそうな大きな目、透明感溢れるふっくらした頬。

「お姉ちゃん!」

姫羅のピンク色の唇から出る可愛らしい声。

そして、隣の男も振り向いた。

「真人…」

何で姫羅と一緒にいるの?

「初良、何で…ここに…?」

驚きを隠せず真人が言った。

「何で、姫羅と一緒にいるの?」

落ち着いて、冷静に真人に問う。
…何か理由があってほしい。

「お姉ちゃん、真人と知り合い?」

真人と私の間に姫羅が割り込む。


姫羅が真人って呼んだ。


もやもやした気持ちが頭をぐるぐる回る。
ぐるぐる、ぐるぐる
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