愛のカタチ
上城組、健在です
「蘭さーん!!起きてくだせえ!!」
どこからか聞こえてくる野太い声。
うるせえ。
私は、もっと優雅に起きたいんだよ。
一応乙女なんだよ。
「おーぃ、お嬢!」
おぃ、そこは様をつけろ。
"お嬢様"だろうが。
お嬢じゃあ、バリバリ極道じゃねぇか。
いゃ、確かにそうだけどな。
様でもつけとけば、でっかな城に住んでる可愛い少女みたいじゃないか。
「若、いい加減にしてくだせえ。」
ガバッ
「若って呼ぶんじゃねえ!!私はな、女だぞ!?お嬢様だ!このハゲが。」
若だなんて呼ばれたら男みてぇだ。
全く、これだから孝は。
「蘭さんハゲだなんて、ひどいっすよ。」
孝は床にのの字を書き始めた。
ヤンキー座りで。
こぇーよ、呪われそうだって。
「孝、悪かったよ。お前は立派なスキンヘッドだ。」
だからその行為を止めてくれ。
「いぇ、いいっす。どうせ俺がいけないんすよ。俺なんか……」
孝はブツブツと呪文を唱えてる。
「た、孝。安心しろ。今度、リー○21でもプレゼントしてやっから。」