愛のカタチ
「優さんだって茶番しちゃってんじゃないすか。」
孝は軽く口を尖らせて愚痴る。
厳つい顔でそういうことをしないでいただきたい。
が、面倒なので我慢。
「蘭さん、急いでくださいね。じゃないと送っていきませんから。」
バタンッ
「………。」
嵐が去ったな。
言いたいことだけ言って帰りやがって。
大体急いでくださいって、まだ時間余裕でしょ。
確認するため時計に目を向けてみると
「あーーーーー!!!遅刻ー!!」
時間はあと20分。
果たして私は間に合うのだろうか。