愛のカタチ
「どーいたしましてって、ひでぇ怪我だなあ。」
ふと男達の顔を見ると、擦り傷が沢山あり、腫れ上がっていた。
こりゃあ相当やられたな。
「しゃあねぇ。着いてきて〜。」
こんな傷、ほっといたら痕残るからね〜。
面倒だけど、仕方ねぇ。
ちっとお節介してやるか。
「はぃ、入った入った。」
家に着くなり、中に男達を押し込む。
「孝ー、優ー!!救急箱用意して。」
この馬鹿デカイ屋敷の何処にいるかわからない2人に向かって叫ぶ。
「はぃ、どうぞー。」
1分足らずで目の前に現れた孝と救急箱。
早いな。
「さんきゅ。」
「蘭さん、また拾って来ちゃったんですか。」
はぁ、と溜め息をつく優。
「まぁね。あ、溜め息つくと幸せ逃げるぞ。」
いつも元気のない顔をしているのに、更に暗くなっちまう。
「誰のせいだと思ってるんですか。」