お弁当の時間。
あっさりとした答え。


私は、気が抜けた。


これで、私の恋は終わったんだ。





「そっかぁ」



そう言うのが精一杯。





「…で、どうしたんだよ。帰ってきたら泣いてるし、いきなり質問するし…」

「だって、これ、拾っちゃったもん。」


震える手を必死で押さえ付けながら、生徒手帳を見せた。


それを見た瞬間、健介の表情が変わった。



ひったくるようにして手帳を取った後、


「中、見た?」


怖い顔をして聞く。



「写真が落ちたから……見ちゃった………ごめ…」



最後は、声にならなかった。


涙はいつまでも流れ続けた。
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