お弁当の時間。
「どういう事?」


意味がわからず、私は尋ねた。


「小春の事が好きなんじゃないの?」


「俺が好きな奴はそいつじゃねえ。ってか、『小春』って誰?」


予想外の答えに、私は驚いた。

小春の事を知らない奴がいたとは。つくづくレアな奴。



「どうして小春の事知らないの?」



「そりゃあ、…だって…」


いきなり黙り込む健介。

そして…


「お前にしか、興味がなかったから。」






真っ赤な顔をして、それでもしっかりと私の目を見て、健介は言ってくれた。



私は、よくわからなかった。


わかっていいのか、わからなかった。
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