不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「ちょっと待ってー!水瀬さーんっ」
背中から突然、そんな声が聞こえた。
水瀬さんってもしかして…。
もしかしなくてもあたしのこと?
い、いやいや。だってあたしまだここに来たばかりだし。
それにこの学校の女子みたいなJKです!って感じじゃないし。
きっと、違う“水瀬サン”だよね…。
そう勝手に自己完結して足を止めずにいると、
「ちょっ…。ちょっと待ってってば!行かないで~!水瀬さん!編入生の水瀬紗雪ちゃんっ!!」
やっぱり聞こえた、さっきの呼び声。
…、ほんとにあたし?
あたしは追いかけてくるその声に、無言のまま振り返った。