不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~




流れるようなサーブが、相手コート目がけて勢いよく飛んでいく。




ボンッ!



別に全く力を込めているようには見えなかったのに、目がボールに追いついた頃には、そのボールは相手コートの砂浜へ綺麗に落下していた。





……ピッ!



「い、1-0」




審判も驚きつつ、慌ててジャッジした。





「な、何、今の……」
「あんな綺麗なサーブ、初めて見た……」



辺りの生徒たちも驚きを隠せない様子で、いまだ目を見開いて先輩を見てる。




ペアの女の子でさえ、まばたきを何度も繰り返していた。



「棗のペアの人って確か、女子バレー部のキャプテンだよねぇ」



「え!そうなの?」



「そうそー。やっぱり棗と組むぐらいなんだから、それだけの実力が備わってないと気後れしちゃうんじゃぁい?」




そういうもんなのか…。




その女子キャプテンの先輩が、梶先輩へと駆け寄って笑顔で何かを言っている。


梶先輩もあの得意の営業スマイルで応じていた。



そのやり取りにまた、辺りの女子たちがわく。



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