不良校サバイバル～イケメンたちとtrouble days～

《そ、それではそういうことですので。とりあえず今のボールはノーカウントで試合を再開させていただきます！》




審判の男子生徒がそうコールして、席へ戻って行く。





ノーカウントか。ラッキーだった。



梶先輩が、助けてくれたから、だよね…。




あたしは光に注意されている梶先輩を横目に、心の中でお礼を言った。





サーブはもう一度相手コートから。



さっき同様に、威力の落ちない的確なサーブが、総也目がけて飛んでくる。





総也が安定してそれを受けると、あたしは更に総也へトスをあげた。



そして上手く相手側の隙をついて、強いスパイクを決める。





「な、ナイス総也！」



「おう！」




段々と総也への掛け声も落ち着いてきて、少しずつ自然と会話できるようにもなってきた。



少し前のあたしなら、考えられない。