不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「え……」
「おお……」
え……?
すると、いきなり物凄い視線を感じて、あたしは光と総也を見やった。
「な、何?」
「うわーんっ!紗雪ぃ~!!」
「ひ、光!?どした?」
瞬間、目に涙を浮かべた光があたしに抱き着いてきた。
「お、俺、紗雪が今みたいに笑ったの初めて見た。いつもは何かぎこちないっていうかさ。お前が初めて俺たちのクラスに来た時のあの笑顔も、作り物だったろ?」
「あ…」
総也にそう言われて、ハッとした。
あたしでさえ、全くの無意識だった。
確かに今、あたしは何も頭で考えずに笑っていたかもしれない。
「気付いてたんだ…」
「ああ。だから俺、お前に普通に笑って欲しくてさ。話しかけたんだぜ」
そうだったの……。
あの時、総也が当たり前のように話しかけてきてくれたのは、あたしのことを心配して、自然に笑わせようと思ってたからなんだ。