不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
どうやらあたしの汗を拭いてくれたらしい。
「あ、ごめんなさい。汚いのに」
「別に汚くねぇよ。気にするな」
梶先輩…。そういえばさっきも助けてくれたっけ…。
「先輩、ビーチバレーの時、あたしの失敗をかばって、助けてくれましたよね」
「別にかばってねぇよ。何かを打ちたかったっつったろ」
嘘をつくにしても、もう少しまともな嘘をついたらいいのに。
だけど問い詰めるのはやめておこう。
「そうですか。とにかくありがとうございました」
「助けてねぇっつってんだろ。礼される理由はねぇ」
梶先輩はそう言って顔を背ける。
先輩、怒っちゃったかな…?
「あぁー!棗が照れてるーっ」
「照れてねぇ」
光に茶化された先輩は、本当に機嫌が悪くなってしまったらしく、「無理するな」それだけ言ってロッジから出て行った。