不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
暫くすると、ピッと通話を切って、再びあたしに向き直る彼女。
大きくてキラキラとした茶色い瞳と視線が絡む。
「お友達、今日来てないんだってぇ」
「そ、そう…。でも別にあたしたちまだ親友までは…」
「光のお友達はねぇ、みーんなおサボりさんばっかりなの!だから誰かにいつか叱ってもらおうと思ってたんだぁ」
「……え?」
あたしの話など毛頭聞く気もないらしく、自分の話をぺらぺらと進める葛城さん。
長いまつ毛を伏せて、ばつが悪そうに頭を抱えた。
あたしは何となく嫌な予感がして一歩、二歩と後ずさる。
あくまで予感だけど…。
しかしそれは見事に的中することになった。
「…あ。そうだぁ!紗雪ならちゃぁんと、皆を厳しく叱ってくれそぉかもぉ!」
彼女はそう言って両手の細く長い指を綺麗に合わせて、名案!とでも言うように瞳を輝かせながらあたしを見てきた。