不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~
「とにかく。今日水瀬さんをいじめた生徒たちは俺たちがちゃんと見つけるから」
「オミ先輩。その人たちは…」
「まぁ、見つかり次第、退学かもね。役員に手出したんだから」
オミ先輩はあまり感情のない声で話す。
退学、なんて言葉を平気で言ってのけるんだから。
「そ、それはあんまりです。別にあたしは気にしてないので退学までは…」
「それはわからない。棗がそう決めたらそうなるから俺たちにはどうしようもできないんだよ」
あたしだって怖かったし、嫌じゃなかったわけじゃない。
その子たちに腹だって立つ。
だけど、それはあくまで梶先輩を慕っての行為なんだから…。
それだけで退学になるのはあまりに可哀想な気がする。
「同情したって無駄でしょ。相手はあんたに施錠までして廃校の一室に閉じ込めた連中だよ」
「稟…。それでも……」
「それでも何。あんたって偽善者なの?そういうの面倒臭いからやめれば」
稟はあたしに冷たく言い放ってから、梶先輩が去っていた方角へ歩いて行った。