不良校サバイバル~イケメンたちとtrouble days~




梶先輩は珈琲に少しだけ口付けると、再度あたしを見やって言った。




「あれ以外にも、お前をよく思っていない連中はまだまだ存在する」


「…はい」


「それはお前が突然編入してきて、そのまますぐに校正会入りして、その時点でお前に非はないが、敵はかなりの数、作ってんだよ」




そ、そんなこと言われても。


校正会に入ったのは、当時はまだ自分の意思じゃなかったし…。




「顔に“心外だ”って書いてあるぞ」


「………」


「まぁな。お前に非はねぇって今言ったろ。俺たちと行動をともにする時点で、無意識のうちに敵はできるんだよ。光も少し前まではその被害に遭ってたしな。本人から聞いただろ」


「はい」




だから先輩は、“敵”は少しでも抹消した方がいいっていうの…?



それは違うと思う。だって彼女たちだって、この学園の生徒なんだから。




「それでも。敵っていう表現はおかしくないですか?同じ学校の仲間でしょう」



「そういうことを言ってるんじゃない。だからな。他の生徒にお前は役員の一員だってことを見せつけておかねぇと、これからもお前への被害は減らねぇぞ」




つまり梶先輩は、見せしめでその子たちを退学させるって言ってるの?



< 188 / 302 >

この作品をシェア

pagetop